憂鬱な日々

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    でも あの日以来 麗子は俺の病室へ来る事はなかった 2日経っても5日経っても… 10日経った ある日 担当医の先生が俺の病室へ訪れた       「林原さん具合はどうですか?」       俺は元気よく答えた       『あれから 少しずつ飯も食ってるんで具合もマシになってきています』       先生は にこやかに       「そうですか 5日後に手術を行います くれぐれも無理をなさらないようにして下さい」       『はい』       と頷く俺を見て担当医の先生は病室から出て行った       今日も麗子は来なかった…       きっと俺は嫌われたんだろうな… 疲れたんだろう… 麗子が俺以外の誰かを選んだとしても麗子が幸せなら それでもいいか…       そんな事が最近 頭をよぎっていた       取り乱して子供の様に泣いて 麗子にしがみついていた男なんだ 俺が女でも嫌になってる       でも 矛盾してるけど 今日 先生から手術の日を聞いて決意した   麗子…もし俺が退院したら待っててもいいか? 俺 麗子を守れるくらいの強い男になってみせるから 戻って来てくれると信じて待ってるから 俺が幸せにするから だから…俺の側に居て下さい       そう強く想った やっぱり 他の誰でもなく俺の側で笑っていてほしい      
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