晩餐

2/6
前へ
/6ページ
次へ
彼は途方に暮れていた、なぜなら今、彼の予想ではそこには今日の彼の食すべき夕食が置かれているはずだったのだが、そこには彼が見た事のない未知の物体がひとつ置かれていただけなのだ、そして不可解にもその物体の下には紙が敷いてあり、それには紛れもない母の筆跡で、『今日お母さんは同窓会で遅くまでかえれません、夕食はこれを食べてください』と記されている。『これ』とはこの円筒の物体の事と思われる…彼は母の意図が読み取れない…『これって食べ物なのか…?』 彼の名はウル☆トラマン、地球の平和を守るためM721星雲からやってきた正義のヒーローだ、今、地球には彼の他に、義兄弟にあたるウル☆トラマン太郎も同じように地球の平和を守りにこの星に来ている。いつもなら食事を作って待っているウル☆トラの母は、この時間、二人の食事を作るため、M721星雲からわざわざ毎日来てくれてるのだ その時―、玄関の扉が勢いよく開く音がして、続けて太郎の声が聞こえてきた。 『ただいまぁ』 『おお、太郎おかえり』 『疲れたぁ、今日パルタン星人だったんだよね』 『え、まじで?きついなぁ』
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加