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その時、薄暗い部屋の隅っこから変な音がした。
ぺたっ
ぺたっ
足音?
・・・地獄にも幽霊出るの!?
ぺたっ
ぺたっ
焦る僕
「うわ~っ!僕、何も悪いことしてないから!!許して下さい~」
見えない幽霊に向かって土下座する僕
なんとも情けない・・・
「あはっ・・・君、面白いねぇ」
幽霊が笑いだす
「・・・」
どうやら幽霊ではないようだ。
「えぇっと・・・悪魔さん・・・じゃなかった。堕天使さんですか?」
代名詞に“さん”をつけるか。普通。これじゃあ、『日本人さんですか』って言っているようなものだよ
案の定、堕天使さんは笑いだした。
「うふふ・・・えへへ・・・君、本当に面白いねぇ・・・あはは」
「・・・」
いきなり3種類の笑い方で笑われた・・・。
というか、“うふふ”と“えへへ”と“あはは”って・・・
どういうキャラですか!?普通、いっぺんに使わないよ。
堕天使さんが、僕の近くまでやって来た。
「あはっ。君でしょ?しおん君って」
そう言って、僕の方に近づいてきた人(堕天使も人でいいよね?)が、失礼なことに僕に向かって指差した。
僕は少しムッとしながら
「そうですけど」
と答えた。
「まぁ、仲良くいこうよ。アタシはサマエルって言うんだ。よろしく、しおん君。ふふふ」
手を前に出すサマエルさん。
「・・・よろしくお願いします・・・」
僕も手を前に出して、握手。
「へへへ・・・君とはいいお友達になれそうだよ」
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