一章 召喚

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「ふ~ん。しおんは角を見たことないんだ」 広い廊下を歩きながら、アスは真顔で話しをする。 「いや、角ぐらい見たことありマス」 山羊のとかカブトムシのとか鹿のとか牛のとか 「・・・というか、今日は皆さんで何の仮装ですか?」 だって、なんかファンタジーな服着てるし、男の人でやたら髪長い人いるし、とどめは角だし。 「?普段着だけど」 マントひらひらと角が普段着ですか!? 「・・・そ、その前に、“魔界”って何?」 社長が言ってた“魔界”とは 「あぁ、しおんはここ初めてだからね」 アスは急に笑顔になる。 「ここはね、僕ら“堕天使”の国って言うのかな?あんまり上手く言い表せないや」 “堕天使”? 「堕天使は、・・・まぁ、簡単に言えば、神に追放された天使のことかな?」 ・・・ 頭の悪い自分がうらめしい。 しかし、突然何か良い案でも思い付いたのか、アスが急に話しをし出した。 「あ!堕天使って、しおんの世界で言う“悪魔”のことだよ!」 ・・・悪魔? じゃあ、魔界って つまり 地獄なんだ・・・  
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