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剣を握り、確かな感触を手に収める。
「―――――」
感覚は遠の昔に消え失せ、今では“握る”という行為はただの習慣となりつつある。
―――されど、それこそが騎士であり自身の証明となる証なのだ。
「―――――」
もはやこの身に迷いなど存(あ)りはしない。
それを再確認するために今一度、剣を握る。
ぐっ、と僅かな音が耳を突き抜け頭の中を行ったり着たりと反響する。
「―――――――――」
さあ、行こう。
誓いを、果たすために。
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