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免許の写真は、免許センターで撮られます。
ぞろぞろ並んで、次々に撮られます。流れ作業で心の準備なく撮られる訳ですから、変な顔になる訳です。
その日の写真撮影担当は、女性でした。
ぞろぞろと、みな一発ＯＫで写真を撮られてゆきます。
さて、私の番が回ってきました。
頭の中では「あごを引く…あごを引く…」と反芻してます。
あごを引いて座席についたら、職員さんの合図があって。
パシャ！
撮影完了です。
と、立ち上がろうとしたら。
「待って、撮り直しね」
え？
もう一度、座ります。
パシャ！
せいぜい、撮り直しても二回でいいだろうと立ち上がろうとしたら。
「だめ、もう一度」
はい？なんで？
「黒目が写ってない写真はダメなのよ～」
ああ、そうなんですね。
と、いうことで三回目。
不自然にならないように、かつ、なるべく目を開けて…。
パシャ！
さて、どうでしょう？
「ダメェ～写ってないわぁ～」
もうダメだ、おかしくて笑ってしまった。
そして４回目の写真撮影開始。
パシャ！
「はーい、いいですよぉ～」
四回も撮り直しされた人は、そんなにないでしょう。
しかも、目が細くて黒目が映らないからって…。
【第四エピソード・終】
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