ミッションスクール授業中

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宗教の授業は、基本的に聖書を読んで行くのです。 当時、ワタクシは一日に文庫本を一冊読んでいたので、授業の読みのスピードが遅過ぎて、旧約聖書を授業以上に読み進めていたのです。 しかし、旧約聖書を読んでいると、旧約聖書のカミサマに次々に疑問が沸いてきたのです。 カミサマだからいいのですが、こんな人がいたら、嫌でたまらんですよ。いや、カミサマですから「カミサマのオレ、気に食わねえ」と思ったことに天誅!とやっちゃうのは、それはそれでいいのですが。 ともかくワタクシは、好きになれなかったのです。 だから、だんだんと聖書を読むことに、興味が失せて来ました。 中学三年の時、宗教の授業の担当は校長でもあるシスターでした。 厳しいかたでした。 厳しかろうがなんだろうが、退屈な気持ちに偽りなし! しかし、さすがに校長の前で居眠りする度胸は持ち合わせておりません。フルセットの聖書は、枕にしてもちょうどよい高さですが、シスターの前でそんなことをしては、彼女たちの信仰を冒涜することになります。そんなことは、出来ません。失礼極まりないです。 だから一応、聖書を広げ、必死に目を開いてました。退屈さと眠気とのつらい戦いでした。 その時でした。
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