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教壇で聖書に向けて注がれていた校長の視線が、ワタクシの方に向きました。いつもにまして厳しい視線です。
ワタクシに一瞬にして緊張が走りました。しかし、この時は、眠気のほうがやや勝ったモードです。なんだかボーッとしてます。
そして指差しとともに、校長は言ったのです。
「あなた!居眠りしない!」
視線と指はワタクシの方に…あなた?誰のこと?
ワタクシの前方に居眠りしてるような人はいない。ワタクシの後ろは…あ、最後列だからいないや。しかも、角の席だし。
と、いうことは…居眠りは、ワタクシのことか?
ちょっと待って校長…ワタクシ、目は開いていましたよ…細くて、閉じてるように見えただけですよ…
起きているのに、居眠りを注意されるなんて…ワタクシ、大ショックでありますヨ。
細いだけです。
ちゃんと。
ワタクシの目は開いています。
(T_T)
【第一エピソード・終】
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