眼球運動実験

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眼球運動のトレースをする機械を使う実験でした。実験の刺激は、先生がパソコンでプログラムを組んだものです。 刺激の提示時間と眼球運動の動線をデータに取ります。そして、統制群と非統制群でデータを分けて比較します。 プログラムの動作と機械のシンクロを試すために、ワタクシが第一被験者になりました。 実験室に呼ばれ、頭に器具を取り付けます。 そして、刺激提示。 先生の組んだプログラムは、きちんと動作してます。 先生が、刺激の下を見るように指示します。 下方向に、視線を動かします。 と、その時。 「あれっ?」 先生がつぶやきます。 「今度は上を見て」 ワタクシは、先生の指示に従い視線を上動かしました。 「…あれ?おかしいなぁ」 先生はまたつぶやきます。何か不具合があったようです。 上下左右、先生が指示するので、ワタクシはその通りにしました。 設定をし直したようなのですが、時折、先生から「あれぇ?」とつぶやきがもれるのです。
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