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「先生、どうしたんですか?」
さすがに不安になり、ワタクシは先生に尋ねました。
「左右方向の動きはきちんとデータが取れてるんだけど。上下方向のが逆に動くんだよねぇ…機械もプログラムにも問題ないし、原因が分からないから、プレ実験はまたにしましょう」
と、いうことでこの日の実験は終了しました。
そして、後日。
別の人の実験した時には問題が起きず、そのまま実験は続けられました。
被験者のデータもたくさん取れ、解析データも出ました。
視線のトレースが逆さに動いたのは、ワタクシだけだったそうです。
眼球運動のトレースする機械は、眼球の瞳孔部分に赤外線を当てて、反射した位置から動きを計るという仕組みになっています。
つまりがこういうわけです。
「キミさぁ、目が細いからさ。赤外線がまぶたの縁に反射して動きが逆になったんじゃない?あまりない話だよねぇ(プッ」
先生…。
ワタクシの目の大きさは、JIS規格以下ですか。
(-_-)
【第二エピソード・終】
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