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それを知った街の大人は早急に街中全体で集会を行いました。
街はそれはそれは大騒ぎです。
どうすれば猫子はこの街から関わりが無くなるのだろうと、それぞれ意見を出し合う大人達。
しかしどれも人々の身の安全を考えると無理な意見ばかりで、どれも実行される事はありませんでした。
その意見で最も多かったのが、「猫子を殺してしまおう。」という意見でした。
…何と酷い事でしょう。
人々は自分達の利益の為に殺人まで考えたのでした。
それは結局実行される事は無く数ヶ月が経ち、再び猫子は街に現れる様になったのです。
猫子はまだ幼い子でした。
きっと遊ぶ相手が欲しくて人間の子供達と遊びたかったのでしょう…。
街へ来ると必ず、街の子供が遊んでいる広場に現れるのでした。
しかし子供達の一部は、大人達の影響から、猫子を気味悪がるのです。
そして逃げ出す。それが何日も何日も続き、繰り返しでした。
街の人間にとって猫子は完全なる異端な者となっていたのでした。
それでも何も分からない猫子は街に現れます。
猫子が街に現れる事によって、完全にその街は孤立してしまいました。
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