始まりの朝

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龍也が高校2年生になって少し経った。 龍也はこんな顔立ちだが、今まで付き合ったことはない。 高校に入って告白されたことは何度かあったが自分一人のことで精一杯だということで断ってきた。 それは決して嘘ではなく、母親は龍也が小さいときに亡くなって、父親は出張ばかりで、自分だけで家事をしなければならないので、龍也にとっては結構忙しかった。 そんな龍也が朝食を食べ終わって片付けが終わると同時に、外から騒がしい声が聞こえてきた。 『龍也~!お迎えですよ~!』 朝っぱらからうるさいな…… そう思いながらもドアを開けると、いかにも今時の高校生のような茶髪のツンツン頭の男が立っていた。
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