ジルのおうち

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ジルはソファから、備え付けの暖炉と側のテレビと、家族の写真、ママが作った造花、鳥の入っていないトリカゴ、レースのカーテン、誰も弾かないのに、なぜかあるピアノ、椅子には、パパのシャツが掛けてあり、あらためて、居間を観察していた。 すると、暖炉の少し手前に、真珠のような、白い小さな球が、ふたつ転がっていた。ジルは、それがとても美しく見えて、手のひらに、のせた。 白い球はジワーッと、とけだして、白い煙りを吐き出した… そして、輪を描く様にして、暖炉へと向かい、えんとつに繋がる網のむこうへ吸い込まれてしまった…
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