秘密

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「朋子。帰るの?」 職員室を後にしようと、席を立ったあたしに木村先生は声をかけた。 「うん。あたしもう帰るよ。」 「ちょっと待て。俺も終わりだから、送ってくよ。」 木村先生…いえ、圭一と付き合って1ヶ月。 圭一は本当は“僕”と言わず“俺”と言う。 「疲れたなぁ。途中なんか食べてく?ラーメンなんかどう?」 ラーメンが大好物。 味は味噌。 「今から圭一の家に寄っちゃダメ?」 あたしを見る。 「別にいいけど…泊まってく?」 圭一は冗談混じりに言う。 「………。」 「……いや、嘘だよ!ごめん!ごめん!」 付き合って1ヶ月。 あたし達はキスもHもしていない。 求められたりはするけど…。 「とりあえず、ラーメン食いにいこ!?ね!?」 ………この原因って…やっぱり“彼”のせい…?
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