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「明日、合格発表だな…従姉妹はまた来るのかい?」
名取に聞かれて
思い出した…もうそんな日になるんだ…早い。
「今回は来ないです。合格発表は、通知が来るのを待つみたいですよ」
合否がわかったら、直ぐにでも電話がきそうだ。
合格してたら
『モモちゃん約束覚えてる?』って、いの一番に言われそう。
「受かったら後輩になるのかぁ…見てみたかったな、東城の従姉妹」
何故か、ガッカリする勇二。
勇二は別の場所にいて、アツシを見ていない。明里だけが見たんだっけ…
後で、いやって程見れるから
そんなに残念がらなくてもいいのに。
「発表で、一階の小会議室を使うから、手持ちの仕事が終わり次第準備しに行くぞ」
「はぁい」
青葉学園の合格発表は
一人一人に封筒を手渡す方法になっている。
渡された封筒を
開けて合否を確認するのだ。
合格した者の封筒の中には、制服、鞄などの購入案内、入学に関する書類がたくさん封入されている。
封筒を受け取って中を確認した後に思ったんだけど…
封筒の厚みで
合否がわかるってこと。
不合格の者の封筒は薄い…
受け取る前は、そんな事に気付かないから良いけど、切ない。
合格の喜びを味わった後
そんな事を考えていたなぁ。
明日、同じ事を
思う子っているのかな…今日はドキドキの一夜だ。
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