三学期!

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良い物を作るといえば 卒業式の話もこの時期、当然出てくる。 良い卒業式をするために、準備をしっかりとやっていくのも生徒会の仕事のうちだ。 「何年か前の卒業式で、祝いに花火をやって、騒ぎになった事があるんだってさ」 生徒会室で 卒業式の話をしていた時、名取が何か思い出したかのか話し始めた。 「花火ですか?爆竹みたいに派手なものじゃなければ、騒ぐような事じゃないですよね」 勇二が、そんな事で…と文句を言っている。 でも、線香花火みたいな大人しいものだと、祝いには寂しいよね…見た目は面白いけど。 「基本は火気厳禁だぞ。卒業式終了後、夏の残りなのか…花火を持ち込んだんだ。数人で始めたが先生に見つかり、そいつら何を思ったか、校舎内に逃げ込んだんだ…花火を持って」 「は?」 花火なんて置いていけばいいのに…最後の最後まで怒られるような事する人がいるんだなぁ。 さらに 名取は呆れた顔をして続ける。 「その花火を、校舎内で火を点けて走り廻ったんだ。煙りが充満して非常ベルが鳴り響き消防車まで来たそうだよ…何考えてるんだろうなぁ」 …呆れて、言葉もないな。 後で聞いた話 花火をやった人達のリーダーは誰もが知ってる人気者だったとか。 卒業式に何かやると噂が流れてたらしいけど、やり過ぎたみたいだ。 「個人的には、面白い人そうだから会ってみたいけどな」 勇二は お腹を抱えて笑っていた。 私は迷惑だから嫌だな。楽しいってだけで周りの事考えてなさそう。苦労が見える… 「今頃、何をしてるんですかね…その人」 「大学卒業かな?春から社会人だよ」 そんな人でも、大学に合格することが出来たんだ。 成長していると良いね…その人そのまま社会人になったら、何するか分からないもの。 この時は 関係ないって思ってたんだけど その結果を 春、自分の目で確認する事になるなんて思いもしなかった… .
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