第一話「憧れの英雄(ヒーロー)」

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教室 教師がテストに出る重要な部分を波線で書いている。 「ココはテストに出る!書かない奴は後で泣きを見るぞ」 大半の男子生徒は授業そっちのけで寝ていた。 キーンコーンカンコーン。 学校内にチャイムが鳴り響いた。 「今日の授業は以上!」 教師が教壇から離れてゆく。 ドアが閉まる音がなり女子生徒が歩き出す。 髪は綺麗な黒のロングヘアー、そして調った顔立ち…正に正当派美少女とゆう感じだ。 彼女は授業中も寝ている男子生徒を見ていた。 寝ている男子の机の前に立ち頭を叩く。 〈パンッ!〉 「バカ!いつまで寝てんのよよ?」 少し怒った様子で叩き起こす。 「ってぇな…ふぁ~あ何すんだよ!?」 この暴力女(なんて本人に言ったら殺されちまうな)に起こされた俺、英雄学園二年結城一真(ゆうきかずま)はいっつも授業中寝てる…だって授業つまんねぇんだもん、HEROの勉強なら喜んですんのになぁ…。 「ねぇ!話し聞いてるの!?」 一真の顔を除き込む女子生徒。 「わぁっ!バカ…顔が近いんだよ…」 「あっ…ゴメン…」 お互いの頬が赤くなる。 雪菜は指でモジモジしながら俯く。 「って何で私が謝ってんのよ~!」 思い出したようにまた怒り出す女子生徒。 ふと我に帰ると机に居た筈の一真が居ない。 「あれ…?」 女子生徒の視線の先、一真の机の上に開いたノートが置いてある。ノートにはこう書いてあった。 〈今日もノートよろしく。PS.怒るとお肌に悪いぜ?(笑)〉 それを見た女子生徒が先程よりも顔を赤くしノートを握り締める。 「あ~い~つ~!」 そのやり取りを見ていたクラスメイトが爆笑している。 「ちょっとぉ!何で笑うの~?」 頬を軽く膨らませながら問う。 「だって面白いんだもん」 腹を押さえ苦しそうに返事をするクラスメイト。
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