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教室
教師がテストに出る重要な部分を波線で書いている。
「ココはテストに出る!書かない奴は後で泣きを見るぞ」
大半の男子生徒は授業そっちのけで寝ていた。
キーンコーンカンコーン。
学校内にチャイムが鳴り響いた。
「今日の授業は以上!」
教師が教壇から離れてゆく。
ドアが閉まる音がなり女子生徒が歩き出す。
髪は綺麗な黒のロングヘアー、そして調った顔立ち…正に正当派美少女とゆう感じだ。
彼女は授業中も寝ている男子生徒を見ていた。
寝ている男子の机の前に立ち頭を叩く。
〈パンッ!〉
「バカ!いつまで寝てんのよよ?」
少し怒った様子で叩き起こす。
「ってぇな…ふぁ~あ何すんだよ!?」
この暴力女(なんて本人に言ったら殺されちまうな)に起こされた俺、英雄学園二年結城一真(ゆうきかずま)はいっつも授業中寝てる…だって授業つまんねぇんだもん、HEROの勉強なら喜んですんのになぁ…。
「ねぇ!話し聞いてるの!?」
一真の顔を除き込む女子生徒。
「わぁっ!バカ…顔が近いんだよ…」
「あっ…ゴメン…」
お互いの頬が赤くなる。
雪菜は指でモジモジしながら俯く。
「って何で私が謝ってんのよ~!」
思い出したようにまた怒り出す女子生徒。
ふと我に帰ると机に居た筈の一真が居ない。
「あれ…?」
女子生徒の視線の先、一真の机の上に開いたノートが置いてある。ノートにはこう書いてあった。
〈今日もノートよろしく。PS.怒るとお肌に悪いぜ?(笑)〉
それを見た女子生徒が先程よりも顔を赤くしノートを握り締める。
「あ~い~つ~!」
そのやり取りを見ていたクラスメイトが爆笑している。
「ちょっとぉ!何で笑うの~?」
頬を軽く膨らませながら問う。
「だって面白いんだもん」
腹を押さえ苦しそうに返事をするクラスメイト。
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