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・意思が通じているか?
アキオ:上る時はね
いつも横羽から
横羽をていねいに
上りながら
一つ一つ
気持ちを
たしかめるのヨ
リカコ:たしかめる…?
アキオ:そう
たしかめる
お互いに
ちゃんと意思が
通じているか――
リカコ:コレが
特別なクルマだから
アキオ:いや
どんなクルマでも
あるんじゃないの
そーゆーの
昨日はウマく乗れたのに
今日は全然ダメ
乗れない…とか
噛み合わないてゆーか
いつまでもどこまでも
乗り手とクルマが
ズレたままで
リカコ:乗れなければ
どうするの?
アキオ:ひき返す
一番近い出口で降りて
前は それが
できなくてね
ずっと走ってた
だけど結局
最後まで乗れないんだ
そーゆー時は
走れない時は
走れない――――
いくら気持ちを
押しつけても
ダメなんだ――て
やっと
わかったてゆーか…
キカイは
ついてこないんだ――て
湾岸MIDNIGHT 20巻
楠みちはる(講談社)
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