犬と猫

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とある街の橋のしたで一匹の犬と一匹の猫が暮らしてた 種族を越えお互いに仲のいい犬と猫がいました ある雨がふる日 犬がいつものように 「ご飯をもってくるよ」と出かけたよ 今日は珍しく猫が「私も行くよ」と言ったよ けれど犬は「危ないからここでまってろよ」 そういって彼は行ってしまった 雨がふる中 ご飯を求めて走る一匹の犬 愛する彼女を養うため アスファルト駆け回り ご飯を探す 彼の帰りはまだかなと 一匹の猫がまっている 彼女がおなかを空かせてるだろう 犬はまだアスファルト駆け回る あそこに食べ物の匂いがする アスファルトの向こうにあるゴミを目掛けて 犬は走る その瞬間 犬は眩しい光につつまれて 気付いたときには 冷たいアスファルトの上 体は傷だらけで倒れていた 痛みに耐えながら 歩いてやっとご飯があるゴミにたどり着いた 「ご飯をみつ…けたぞ…、でも、もう、あるけ…ない…な…」 「せめて彼女の顔がみたい でももう君に会えないのかな」 雨がふる ある日の夜 とある街の橋のしたで 愛する彼を待つ猫 なにを思ったか 急に走り出した あまりにも帰りがおそい彼を 探しに雨がふる中 なぜか涙をながしながら 必死になって彼を探したよ 身体が冷えて気が遠くなりそうだ それでも愛する彼にはやく会いたいと 必死になって走る猫 やっと みつけた 彼が倒れてた 今夜のご飯をくわえて 血まみれになって ゴミの前に倒れてた 猫は犬に歩みよる 「よかった…最後に君に会えて…本当によかったよ」 最後に彼が言ったその一言 猫が気付いたときには もう… 「私もあなたにあえてよかったよ…」 猫も静かに倒れこむ 寄り添いあうように 力尽きた2匹がたおれてる 種族を忘れ ともに過ごして おたがいを愛した 2匹 2匹の愛はきっといつまでも 誰も知らないままだろう 語られることもないだろう 永遠に 語られる ことない 物語
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