序章

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気がつくと、風呂で濡れた服を着たまま横になっていた 出しっぱなしの水、手から流れる血液、リストカットをして気を失っていたのだ 切りきざまれた手足、外に出れない、死にたくても死ねない毎日、食事さえままならない やせていた体がいっそうやせて、お腹と背中がくっつきそうだ、女としては羨ましがられるかも? いつからだろう、生きるのが苦しいと思い出したのは? どうしてこんな気持ちにたどり着いたのだろう? 長い間、記憶にフタをしていたがそっと開けてみよう、その結果がどうなるかは 私の知るところではない……
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