入学後3ヶ月、部活

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学校はいつもと変わらない何事もない日常なのに、俺の日常はすでに変わってしまっていた。 成績に気を使い無難に授業を受け 答えを聞かれたら無難に答え、たまにノートにラクガキをして……、ただ1つ変わったのは、あの変な部活だった 「悠人くんいるぅ?迎えにきたよぅ」 部長だ…逃がさないようにしているようだ その体から発するオーラには恐怖すら感じる 「そこにいたのかぁほら部室へ案内してあげよぅ」 がしっと襟元を捕まれ、そのまま引きずられるように教室を後にした すれちがう生徒達の俺を見る目は、どこか冷たかった ガララ… 部室とやらまで引っ張られて来てしまった。 辺りを見るととても部室とは思えないほど備品に溢れていた………ま、物置部屋であることは間違いない 「さぁてぇ、皆集まってるかなぁ?紹介します。新入りの葉山 悠人くんでぇすぅ」 しかし、部室は静かなままだった どうすりゃいいんだよ 「じゃ、一人ずつ紹介しようかぁ。まずあちらが2年水谷 弘也くん」 水谷…先輩はずっと窓の外を眺めて黄昏ていた。 「続いてぇ、手前の子が1年の春日 良輔くん」 「あ、どうも……」 挨拶はしてくれたがあからさまに目が泳ぎ、挙動不審だ 会釈だけはしておこう 「副部長の田中一朗太くんですぅ」 「ふぅ…ふぅ…よろしくね」 肥満体型の田中先輩はフィギアを片手に汗を拭いている 夏服のシャツが見事に透けていて、なんだか不愉快だ ガラッ 突然ドアが開き、大声が響いた 「ちょっと!!誰よその子!!」 じ……女性ぃぃぃ?! 「最後に、彼女が3年の芹沢由希だ」 「…………また連れてきたの?!…ったく」 性格はキツそうだ ここまでで、気付いた事がある。 部長と副部長以外、皆さん容姿はすごくいい…やはり性格だろうか………人間とはよくわからない
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