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それは突然の出来事やった
大都会東京のど真ん中で起きた嬉しい事件である。
僕和也は初めての東京に少し緊張気味だった。
田舎者の俺にとっては、冷たい空気が体を突き刺す感じがした。
ピーピーピーピー
ポケベルが鳴る。
弟の慶斗だ。
弟からのポケベルは初めてに近い。
何かあったのだろうか?
そう思いながら電話ボックスへと駆け寄った。
テルルルル、ガチャ、
慶斗「モシーン!」
和也「どうした?なんかあったのか?」
慶「東京行ってるらしいやん。おみやげ買ってきてやー」
和「そんだけか💢わかったよ。じゃあの」
怒りながら電話ボックスをでた。
そしてアテもなく歩いた。
東京は本当に人が多いなぁ。
ドン!!
肩がぶつかる。
あっすいません。
・・・・。
なんなんや。ぶつかっておいて無視かい。
東京者は冷めてるなぁ。
そうこうしている内に、日も落ちてきた。
泊まる所さがそ。
ホテルについてチェックインしようとしたその瞬間。「あっ!財布がない。あの電話ボックスや!」
しかしもう五時間は軽く過ぎている。もうないやろうなぁ。一銭ピーやん。と思いながら走った。
到着。
中をくまなく探した。
ない・・・。
あるわけないよな。
「あのおぅ、すいません。もしかしたらこの財布の持ち主の方ですか?」
振り向くと、そこには見たことも無いような可愛い女の子が立っていた。
和也「それ俺の財布!ありがとう」
女の子「電話ボックスの中に置いてあったけど、誰のかわからなくて、取りにこられるかと思って、まってたの」
和也「待ってたって・・・ずっと?」
女の子「う・・うん。五時間は待ったかな(照)」
和也「うっ、嘘やろ」
つづく
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