海へ

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四階廊下を歩きながら大広間を目指していた ポル「でも出航五分で酔うなんて、ベノムさんも器用な人ですね~」 ポルは笑いながら言った。 リュウ「そうなだな。…しかし広いな…」 ポル「迷子になりそうですね~…」 リュウ(お前がそうなりそうだからついてきたんだけどな…) ポル「なんか言いましたか?」 リュウ「いや?」 大広間についた リュウ「……」 ポル「……」 大広間についた2人は言葉を失った ポル「ここは船の中ですよね…?」 リュウ「確かに船の中だ…」 大広間は一階から最上階の五階まで繋がっており、エレベーターが通っていてデパートの様になっており、遊園地やジム施設、屋上は巨大プールなどになっていた。 リュウ「こりゃ退屈しないな…」 ポル「ほぁ~…」 ポルの目が一段と輝いていた。 リュウ「…ベノムの調子が良くなったら回ろうな…?」 ポル「えっ!いいんですか!?」 リュウ「勿論。…時間はあるしな?…あれ?ポル?」 隣にいたはずのポルがこつぜんといなくなっていた。 ポル「酔い止め買ってきましたぁぁぁぁ!」 リュウ「早っ!」 ベノム達は洗面所にいた。 ベノム「きつ~…、うぇ~」 烈火「大丈夫ですか?…てか朝ご飯少ししか食べてないのにどうしたら五回もゲロゲロと吐けるんですか?」 ベノム「そんな冷ややかな目で見るな…!」 リュウ「ただいま、酔い止め買ってきたぞ」 ベノム「早くくれ~…」 ベノムが三粒ほど薬を飲み干した。 ベノム「ふぅ…」 リュウ「吐く前に寝ちまえ」 ベノム「そんな簡単に眠れねぇよ…」 ポル「任せてください!魔法で眠らせます!」 リュウ「烈火、一応口押さえておけ」 烈火「はい…?」 ポル「えっと…、アーエール・エト・アクア・ファクティ・ネブラ・イリース・ソンヌム・ブレウェム・ネブラ・ヒュブノーティカ…!」 ポルが呪文を唱え終わると、部屋一面に霧が舞い散った。 リュウ・烈火・ベノム「うわぁ!」 ベノム「あ…?気が遠く…」 そのまんまベノムはベットに倒れてしまった。 烈火「おお!素晴らしいですよ!…ポル?」 ポル「くかぁ~…」 リュウ「得意とはいえまだ子供だな、自分もくらってるし…」 リュウはポルを抱えてベットに乗せた。 烈火「ところでポルはなんて言ってたんですか?ラテン語はうとくて…」 リュウ「『大気よ、水よ、白霧となれ、彼の者等に一時の安息を。眠りの霧』って唱えたんだよ」 烈火「へぇ~」 .
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