脱出への試み

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ー???ー   取りあえず、この部屋から出なければ…。 そう思い、部屋に1つしか無い扉のノブへと手をかけた。   ガッ…ガガッ…(ノブ)   …どうやらノブ自体が壊れて開かないらしい。 仕方ないので、扉を蹴り破ることにする。 ハッキリ言って、格闘技を身に付けてないので、破れるかどうか不安だ。   ドン…ドン…ドン(扉)   渾身の蹴りをぶつけたが、扉はビクともしない。 …どうやら向こう側から、板の様な物で打ち付けられているようだ。   …?   一体犯人は私に何がしたいのか? 窃盗にしては手が込み入りすぎるし、私を生かしているということは、殺人目的とか考え辛い。   誘拐?こんな大人を? もし私が誘拐犯なら、子供を狙うだろう。 一般的にも同じことが言えそうである。   …そんなことを考えても仕方がない。 後頭部を殴られ、おまけにこの状況である。 犯人を警察に突き出さなければ、気が晴れない。   そんなことを考えながら、辺りを見回した。   …脱出の手段が他にもあるかもしれない。   部屋に置かれているのは、本棚…机…クローゼット…そしてガラス窓だ。 全て年期の入った古臭い物ばかりだ。 しかし…不思議なことにホコリ1つ積もっていない。   まずはこれらを詳しく調べることにした。   そこで私はとんでもない事実を知らされることになる…。
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