209人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
優雅は、欲情しきる高橋を煽るように上目遣いをした。
「・・・。まぁね。僕はずっと前から君が好きだったからね。」
高橋は、髪を撫でていた手を頬に下ろし、ゆっくりと口づけをした。
うっとりと目を閉じたのは高橋だけ・・・。
ゆっくりと唇を離し、冷ややかな目で高橋を見る。
「・・・。あんたは俺の新しい「飼い主」になりたいんだ?」
優雅の「飼い主」になりたがる汚れた人間は沢山いた。
きっと、この男も自分の「飼い主」になりたい一人だろう。
優雅の「飼い主」になった人の中には、男女問わず政治家、警察官、芸能人、学校の先生までいた。
―腐りきっている。―
しかし、優雅には「腐りきった飼い主」がいなければ自分の「存在価値」がないと知っていた・・・。
最初のコメントを投稿しよう!