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葵は何も言えなかった。
動けなかった。
優雅は嘲笑った。
「…はは。今気づいたよ。お前…俺の「飼い主」になりたいのか??」
優雅は葵の顎を上げた。
葵は恐れた。
優雅の目は、葵を汚れた物を見るようだったから。
声が出ない。
「…ちっ…違…。」
やっと絞り出すように声が出た。
しかし、優雅の心には届いていない。
「まどろっこしい口説き方だな。俺に抱かれたいのか???…俺は「狗」だ。いくらでも抱いてやるよ!!!」
優雅は乱暴に葵をベッドに押し倒した。
「いやッ!!!優雅ッ!やめてッ!!!」
暴れる葵を優雅は殴りつけた。
「いい加減にしろ!俺を哀れむな!俺に抱かれたいんだろ??俺は汚い男なんだ。…汚れてるんだ」
優雅は無理矢理、葵の唇に噛みついた。
葵は泣き叫ぶ。
「優雅!!優雅!!違う…違う…!!」
葵の上に跨る優雅の目は、
顔は、
酷く傷ついたように歪んでいた。
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