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「こんにちは。具合はどう?」
優雅の病室に現れたのは。
「白衣を着た」見知らぬ「男」
「・・・。誰?」
優雅にはその男と面識はない。
倒れた時手当してくれた医者だろうか・・・?
だが、その男の目は優しく微笑む口とは裏腹に、酷く飢えていた。
「あぁ。そうか・・・。僕は優雅君を知っているのに君は僕を知らないのか・・・。」
男は苦笑いを浮かべて頭を下げた。
「僕はここの病院で内科を担当している高橋です。そして、倒れた君をここまで運んだのも僕。すぐに、君の元へ訪ねたかったけど・・・色々立て込んでね。」
高橋は、微笑みながら優雅のベッド脇に近づいた。
彼の目は更に飢えていた。
優雅は、高橋の欲情した目を見ながら口を開いた。
「物好きはあんただったのか。あそこにいる人間なら、倒れようが家に連れて行って「そういう」プレイでもするはずなのに・・・。それがあそこでは普通じゃないのか。」
ははは。と優雅は薄ら笑いをした。
「そんな酷いことはしないよ。これでも医者なんでね。」
高橋はベッドの端に座り、優雅の髪を撫でた。
「・・・。でも、それだけじゃないんでしょう?」
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