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優雅は空を眺めていた。
今まで空を眺めるなんてしたことなかった。
だからこんなに「空」が綺麗だと知らなかった。
少し窓を開けると、ひんやりとした風が優雅を包み込む。
まだ肌寒いがとても気持ちよかった。
ガチャッ―・・・
その時、ドアの開く音が聞こえた。
訪れたのは。
少し年をとった看護婦さんだった。
「具合はどう?」
「外に出たい。」
優雅は窓から見える病院の中庭を指さした。
「そうね。こんなに天気がいいなら散歩しようか。」
看護婦さんは、微笑みながら体温計を手渡した。
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