第二章「汚れ」

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  久しぶりの外はなんだか眩しくて、新鮮だった。   「久しぶりね。優雅君が外に出るの。」   看護婦さんは優雅の車椅子を押しながら微笑んだ。   優雅は、倒れてから長い距離をまだ歩けない。   だから外出を何度も拒んだ。   しかし、あの「汚れたベッド」で過ごすのに嫌気が差した。   「なぁ…。まだ俺、死なない?」   微笑む看護婦さんに問いかけた。   すると、看護婦さんが悲しい目をして優雅の髪を撫でた。   「貴方はまだ生きなきゃいけないの。」   看護婦さんの手は唯一味方だった母の手に似ていた。   「…触らないでくれ。…俺…汚れてるから。」   優雅は唇を噛みしめた。
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