一章 山あり谷あり

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歩き始めて数時間が経過。 「もう疲れたぁ~!」 最初に音を上げたのはイリファだ。 「わかったわかった、ここで少し休憩をとるか。でもここまでくれば、あとは下り坂が増えるから楽になるぞ。まだ昼前だから、何もなければ今日中に王国に着ける。」 アルオスが言った。 「それは助かりますね。さすがに足には堪えますよ…。」 とリィナ。 四人は腰掛け易い岩を見つけて座った。 10分くらい時が流れて…。 「うん、もう大丈夫。ごめん、アルオス。」 「イリファ、気にすんな。」 四人は再び歩き始める。アルオスの言った通り、だんだんと下り坂が増えてきた。 だが、下り坂の途中で事件が起こってしまった。 グラ…。 「ん…?」 「今、震(ユ)れなかった?」 グラグラ…。 「また揺れた…!…?」 グラグラグラグラグラ。 「地震か!!」 アルオスが叫んだ瞬間だった。四人の遥か頭上の岩が地震の揺れで崩れてきた。 「落石よ!!」 イリファも叫んだ。リィナは地震の揺れで地面にしりもちをついていた。 「僕に任せて。みんなには傷1つ負わせないから。」 至って冷静なロアスは、落石に向かって手を構えている。どうやら迎撃するみたいである。
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