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歩き始めて数時間が経過。
「もう疲れたぁ~!」
最初に音を上げたのはイリファだ。
「わかったわかった、ここで少し休憩をとるか。でもここまでくれば、あとは下り坂が増えるから楽になるぞ。まだ昼前だから、何もなければ今日中に王国に着ける。」
アルオスが言った。
「それは助かりますね。さすがに足には堪えますよ…。」
とリィナ。
四人は腰掛け易い岩を見つけて座った。
10分くらい時が流れて…。
「うん、もう大丈夫。ごめん、アルオス。」
「イリファ、気にすんな。」
四人は再び歩き始める。アルオスの言った通り、だんだんと下り坂が増えてきた。
だが、下り坂の途中で事件が起こってしまった。
グラ…。
「ん…?」
「今、震(ユ)れなかった?」
グラグラ…。
「また揺れた…!…?」
グラグラグラグラグラ。
「地震か!!」
アルオスが叫んだ瞬間だった。四人の遥か頭上の岩が地震の揺れで崩れてきた。
「落石よ!!」
イリファも叫んだ。リィナは地震の揺れで地面にしりもちをついていた。
「僕に任せて。みんなには傷1つ負わせないから。」
至って冷静なロアスは、落石に向かって手を構えている。どうやら迎撃するみたいである。
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