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他方で、すんなりと城下町に入った四人。
「ところでアルオス、さっき何見せたの?」
ロアスが尋ねた。
「あ、それ私も気になってたの。」
イリファも同調。
「気が向いたら教えてやる…。まずは城を目指すぞ。」
さらっと言い流した。
道は綺麗に整備され、城まで一直線に伸びている。町の人々は、戦いと言うものとは無縁な形でいきいきとしていた。
歩くこと数分。王宮の入り口に着いた。ここにも兵士が2人。
「なんだ、お前たちは?」
例のごとく兵士に止められた。
「城に入れてはもらえないか?国王に用があるんだが。」
アルオスが言った。
「恐らく王は公務のため謁見できませんよ?」
兵士の1人が言った。
「無理は出来ないな…。」
アルオスが呟いたそのときだった。
「意外に来るのが遅かったわね、アルオス。待ってたわよ。」
城の入り口から女性騎士が現れた。
「「アレム様!!」」
兵士が口を揃えて叫んだ。
「…見計らった様に出てくるな。その癖は直したらどうなんだ?」
アルオスが口を尖らせて言った。
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