一章 山あり谷あり

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「へぇ、アレムさんって凄いんですね。」 イリファが言った。一緒に話を聞いてたリィナも同調して頷いている。 「さん付けしなくて良いわ。えっと…」 「私はイリファ。」 「私はリィナです。以後よろしくお願いしますね。」 「僕は…」 ロアスが言いかけたがアレムが制止した。 「ロアス、だったわよね?」 「は、はい、そうですけど…。」 「あなたも結構有名よ。なんたって、あのセキルと互角にやりあえる男(ヒト)だからね。」 「は、はぁ…。」 複雑な心境のロアスだった。 結構歩いて、王の謁見の間へ着いた。 「陛下、客人をお連れしました。」 「ほう、誰かな…?」 王がゆっくりと姿を現した。まだ30代くらいで若い。 「お久しぶりです、陛下。」 会釈とともに先に挨拶したのはアルオスだ。 「なんと、アルオスか!たいそうな客人だ、見違えたぞ。」 「陛下もお元気そうで。」 「まぁ、堅苦しい挨拶はこの位にしておこう…。率直に聞こう、何用かな?」 王が言った。
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