一章 山あり谷あり

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ここはシラデル大陸とベルン大陸の間にある海の上。ロアス達四人を乗せた定期船はゆっくりと着実にシラデル大陸へと向かっている。 「海が綺麗ね、ロアス。」 太陽の光を反射し、きらきら光る海をうっとりと眺めるイリファが声をかけると…、 「………。…💤💤」 気持ち良さそうな寝息が沈黙の後にかえってきた。どうやらロアスは、部屋の中の椅子にもたれて仮眠中らしい…。 「まったくもう、呆れてものが言えないじゃない。」 「いいじゃないか。睡眠は必要だぞ?確かに、こいつの場合は時間を少々取りすぎてる気もするが…。」 イリファに対しアルオスが言った。 「本当によく寝てますよね…。」 リィナがそう言うと、試しに、ロアスの両頬をつまんで横に引っ張ってみた。が、変な顔になっても当のロアスはまるで無反応…。熟睡していて起きそうにない…。 それから1時間経過して…。 「…陸だ。シラデル大陸。3年ぶりだ。」 アルオスが遠くに見えた陸地を指差した。 「ロアス、いい加減起きてよぉ!」 イリファは椅子ごとロアスを揺さぶった。 「……ん…、…?」 ようやくロアスが起きた。大きなあくびをして目を擦(コス)っている。
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