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「その通り。なんせここは俺が作った場所だからな。」
「お前が作ったぁ!?」
一番驚いてるのはロアスだ。
「アルオスさん、やっぱりこの山で修行したのって、アルオスさん?」
リィナが言った。
「まぁな…。今日はここで一晩過ごすぞ。」
一際大きな岩をずらすと、後ろに隠れていた大きな洞穴が現れた。月明かりが奥まで照らし出している。
「ずいぶん手慣れてるわね?さすがアルオス。」
イリファが感心しながら入っていった。
「当たり前だ。」
アルオスが呟いた。
翌日の早朝、まだ朝日は出ていない時間帯。最初に起きたのは…、
「ったく、ここで久々に過ごしたと思ったら早起きの癖まで出ちまった。」
アルオスかと思いきや、彼が周りを見渡すと、一人足りない。
「おい…、よりによってあいつが…!?」
アルオスは、イリファとリィナを起こさぬよう静かに洞穴の外に出た。するとすぐに人影を見つけた。
「どうした、ロアス?珍しいな。」
アルオスが声をかけた。
「あっ、アルオス。久しぶり。『表』に出るまで時間かかっちゃって、ね。」
返事をしたのは、普段(緑の瞳)のロアスだ。
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