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「こんな時間に起きてるなんて、お前らしくないな。もう少し寝てたらどうだ?夜明けまで時間がある。」
「いや、やめとくよ。僕が出たのは、もう一人の僕を休ませるためだし。そろそろ精神的に参ったからって。」
「そうか。別に構わないが、お前は大丈夫なのか?いろんな意味で。」
アルオスが尋ねた。
「うん。当分僕が表に出るよ。」
ロアスが元気そうに答えた。
「なら今日中に目的地に着けるよう頑張ってもらわないとな。」
夜があけ、陽が登り始めるころ…。
「よし、行こうか。今日中に登りきらないといけないからな。」
「待ってよ…、まだ眠いわ…。」
「おはよう、イリファ。」
ロアスが声をかけると、イリファはびっくりして飛び起きた。
「え!?ロアスが早起き…?しかも…?」
目が覚めたようだ…。
「やぁ、久しぶり。」
ロアスは笑顔で言った。
「私も驚いたんですよ~。」
リィナも続けて言った。
「ほらほら、口を動かしてないで足を動かさないと。」
アルオスは口癖のように言った。
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