第一章・暇人の集い

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今日私は学校を休んだ。 理由は暑くてダルいから。 もう9月の半ばだと言うのに、暑さが異常だった。 地球温暖化のせいだろう。 そんなことを思いながら、大きなため息をついた。 柴田ゆりか。高校2年生。まだ16歳。 今がきっと人生で一番楽しい時だよね。 普通は。 私は全てにやる気が無い無気力人間。 それに、集団行動が苦手だった私は、学校が大嫌いだった。 でも休む理由もないし、告白されて付き合った彼氏と、少人数の気の合う友達といるのは楽しかったから、休みがちというわけでもなかった。 しかし、今学校は体育大会が近いので、団結だのなんだのと言って応援合戦の練習をしていた。 正直、面倒くさい。 そう思いつつ、数日前応援合戦のリーダーがなかなか決まらず、先生が"立候補者が5人出るまで帰さない"などと言うので、さっさと帰りたかった私は適当に立候補してしまった。 私が立候補するとそのあと、こそこそ話合い、4人の仲良しグループが同時に手を挙げる。 そういうの、鬱陶しい。 一人で動け。
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