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在りし記憶
白光を帯びた視界
現実があやふやに霞む
あなたがいる幸福を
鮮明に覚えていたいのに
その笑顔すら
脆く 綻び散る
消えかけているのは
きっと 僕の方
あなたに相応しく在れない
こんな僕は いっそなくなってしまえばいいと…
深い 深い
霞みの先に伸ばした手を
あなたは強引に引き寄せた
握られた手首
痺れる指先
少しずつ 白光が薄れ
僕はただ
愛しています。
と…
何度も 何度も
繰り返す
最後にあなたがくれたのは
二度と忘れられない
焼け付くような 口付け
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