はじまり

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帰りの車も無言だった。 「ここでいい?」 「うん。あのさ‥」 「なに?」 「これから先、俺だけに買われてよ。 その‥あんまり金ないけど‥」 彼女を繋ぎ止めたかった。 「あはは、いいよ。じゃあまたね」 これがはじまり。 時計の針は決して止まらない。 でもあれから今まで二人の関係は凍り付いたままだったのかもしれない。 ひび割れすることはあっても溶けだすことはない 。 混ざり合うこともない。 そんな関係のまま時は過ぎる。
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