4人が本棚に入れています
本棚に追加
ぼふんッ!
釜から黒い煙が立ち昇る。
『くわ~……ふにゃん。』
……なんか出た。
『ヌシか、ワシを呼び起こしたのは』
『イエ。別に呼んでません』
いきなり出てきた不審な黒い物体(?)に、すっぱりきっぱり丁重に言い切る。
『……いやいや、呼んだだろ、その笛で』
『聞き間違いでは?』
……………沈黙。
『…その笛でワシを呼ぶと、一人だけ殺したい人間を殺せる契約が成立する』
うわ。このヒト(?)勝手に話進め始めたよ。
『ヌシにもおるだろ?
一人や二人くらい殺したい奴』
『イエ。別に居ません』
『ウソをつくなああああああ!!!』
『じゃ、アナタ』
ピシッとモヤのような黒い影を指差す。
『…………ちょ、
…それはナシな方向で』
『んもう。ワガママね~!!』
『……スミマセン』
黒い影が申し訳なさそうにペコリと謝った。
最初のコメントを投稿しよう!