「屋敷の怪奇」

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  しかし、本当にぐねぐねと空間が歪み歩くのが大変だ。   何か吐き気までしてきた。   でも、今ここで諦めたら何か負けたような気持ちになる。     「うっ…止めないとここで吐くぞっ!」   僕の訴えを素直に聞いて廊下がぴたりととまっ…た?   「まぁすぅたぁあ?何処で何を吐くんでしょうか?そしてそれは誰が始末するんです?」     …廊下がぴったりと止まった訳が分かった。     やばい…こわい…後ろにいる案内人はきっとものすごぉく優しい笑みを浮かべているに違いない!   そして、その笑みの奥には黒い物が潜んでいるに違いない。   あぁ、父に微笑んでほしかったとは思うけれど、案内人のほほ笑みはいらないよぉ。   僕はそんな事を考えながら冷や汗をだらだらと流した。  
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