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魔物何て物騒な生物はいるが、比較的に世界は平和だ。
人の中には超能力とか魔力とか呼ばれる力を持った者が一部いる。天性的な者もいれば、後天的な者もいる。そういった者が主に集まって組織等が作られている。
ライナもユアもまだ学生で力にあるなしに関係無く入れる学校に通っている。
実際にはライナもユアも一応、魔物や犯罪から人々を守るための組織に所属しているが、学生であることには変わらない。
今回は所属している組織から仕事が回ってきたと言うことだ。
「ライナ! 話を聞きなさい」
ライナは心ここにあらずと言う感じで先ほどから外を見ていた。
「オッサン、話は聞いてるよ。なぁ、ユア」
鬱陶しいとばかりに手で追い払うように振った。
ユアも真面目に聞いているようで他の事を考えているようだった。組織で情報収集を担当している男は諦めたかのように溜め息をついた。
「兎に角、さっさと行ってこい。何かあったら報告しろ。以上」
それだけを言うとさっさと出ていった。
ユアは机に置かれた紙を拾ってサッと読んでからライナに渡した。
「さっさと行きましょう。面倒臭いですから」
ユアは机に立掛けた細身の長剣を手に取り、入り口に向かった。
「面倒くせぇ~。おいユア、待てよ」
ライナは紙を丸めてゴミ箱に投げ入れてからバッグを取ってユアの後に続いた。
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