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部屋の中に、重苦しい空気が流れている。
キラー・ビーが出て行ってから、誰も何も言葉を発しない。お互いの顔を見合わせて、気まずいように黙っている。
その中で、隆だけは子供の方を見続けていた。
目の前にいる子供が組織の人間だと言うならば、何故記憶を無くしているのか。
だが本能は覚えているらしく、先刻のキラー・ビーとの攻防は、素人らしからぬ動きを見せていた。
子供とは言え、そんな動きを見せる相手を楓の側には置いておけないと。
深刻にそう考えていた時、申し訳無さそうな声が響く。
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