第四章・―過去―

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 翌日、隆は一人でとある廃墟の前に立っていた。  その場所は普通に住宅街で、辺りには所狭しと家が立ち並んでおり。  様々な人間が住んでいるようなのだが、何故かその一軒にだけは誰も住んでいないようだ。  門扉の後に続く小さな庭は、手入れもされていないようで、草花がボウボウに生えまくってしまっている。  その家の前に、隆はもう、一時間近く立ち尽くしているのだ――。
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