1章 木更津中央中学合唱コンクール ‐1‐仲間…恋…未来

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慶の通う木更津中央中学は、合唱コンクールの日だった。 大輔)「今日の為にあんだけ頑張ったんだ!今日は絶対金賞とろうぜ!」 全員)「お~う!!」 慶の所属するクラスは32R。 コンクール前日から優勝候補との呼び声も高かった。 大輔はこのクラスの会長でリーダー的存在である。 慶はクラスの大の仲良しグループの大志、大輔、尚仁と一緒に開場入りするまでの退屈な時間を過ごした。 彼等は本当に仲が良かった。いつでも一緒。テスト勉強も学校でも遊びでも… それゆえに馬鹿もした。煙草を吸ったり、夜の街をうろついたり、 羽目を外しすぎた時期もあった。 しかし今は違う。受験も近づき危機感が出て来た… それもあるだろう… しかし、もっと違う出来事で慶は変わった。 恋。 誰かを好きになった。愛した。 それが叶わぬ恋だとしても…その人を愛している。 それが慶を変えた。 相手はテレビに出ていた少女だった。 顔…ルックス…髪型…声…性格…全てがど真ん中ストレート。 早速アプローチをしようと彼女が所属する事務所にファンレターを送った。 一日…一日…来る日も来る日も待ったが返事は一行に来ない… 慶) (やっぱ…無理だよな…。) 諦めよう…そんな気持ちが数日続き、半ば忘れかけていた… 手紙を出してから一ヶ月半後… 慶の母)「け~い~。女の子から手紙きてるわよ~!」 慶)「手紙?」 (まっマジ❗😵) それは他でもない…あの恋をした彼女からの手紙だった。 封を切ると一枚の紙。 【はじめまして❗慶さん❗○Χ番組見てくださったんですね⁉ありがとうございます⤴❤ 私の方こそ先ずは友達から宜しくお願いします❗】 (…よし❗😁) こうして小さな小さな恋が始まった。 今ではこの二人…文通ではあるもののかなり親密な仲である。 恋をして変わった慶 それに影響されてか、大輔達も度を過ぎた遊びは終わりにし、変わった。 仲間を見て影響を受ける。自分がズレていたと分かり直ぐに変われる。 仲は更に深く強くなる。 もはやかけがえのない、真の親友になった。 慶)(こんなに毎日が充実してると一日が過ぎるのが早過ぎるなぁ… 何年も…何十年もこうやって充実した毎日が続いてくれれば文句無いのにな…) 校内放送)間もなく開場します。生徒は体育館に入場してください。 慶は体育館へと歩き出す。 これから始まる悲劇のステージへ…
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