消える『13番目のバス』

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「雨かなぁ?」 マジボケするいつみ。 「バッカ!んなワケねーだろ!?明らかに水をかけられたろーが💢」 広野は目を三角にして怒る 「おら!貸してやっから!」 学校カバンの代わりにいつも掛けているスポーツバッグの中からデカ目のタオルを投げ渡した。 「およよ。ありがと」 ニヘラと、笑ってタオルを頭にかけた。 「まぁ…風邪ひかれても困るしな!!」 笑顔でお礼を言われ、広野は照れて横を向いた。 広野はいつみに気があった ゆえに、いつみは広野ファンからイジメが来るのもしばしばあった。 また、広野の気持ちも気付かないものだから広野の片想いだったりする。 どちらも、不憫(ふびん)である。 キーンコーンカーン……… 「あ、授業始まっちゃう!」 「やべ!ホントだ!!」 二人は、走ろうと足を上げたが二人とも足が廊下に着かなかった。 なぜなら、なかなか凄みのある笑顔で二人の首根っ子をつかむ愛称ナッチーの名で知られた夏生(なつお)先生(担任)が居たからである 「はぁい~…ナッチー❤💧」 広野がビビリながら、首根っ子をつかまれた状態で挨拶をする。 「この水浸しは何だ?」 ナッチーはダークな微笑みで二人を見た。
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