1.犬になったタダシ

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朝日が目を射す いつの間にか寝ていたのか… 少し頭が痛い… あの犬が死んだことが、俺にとっての絶望だった ゆっくりと犬の方へ目をやる バスタオルがぐちゃぐちゃになっている… 「あれ、犬…は…」 バスタオルを広げるとカイロがボタボタと落ちてきた 犬がいない どこへ… 消えたなんてことはないだろう 俺は辺りを見回した 「ワン!」 「え…」 ひょっこりソイツは出てきた カツカツカツとフローリングを鳴らしてそいつはやってくる 俺の足に巻き付くと尻尾を豪快に振った 俺は身の毛がよだった 「…………お、お前生きてたのか!おい!なんだよぉ!」 「あうぅ?」 そのまま犬を抱き締めた キツク、キツク 小さな命を抱き締めた
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