とめどなくあふるる何か

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「私の名前はサト子この古ぼけたショーパブで踊り子をしているの!」空に向けてサト子は言い放った。 今日はいつもよりヒトが入っていて店内もあわただしいサト子はもうすぐ出番を控え楽屋でタバコをふかしている、そこに同僚のヨシ子が来て低い声でこう言い放った「今日来てるわよあいつ。」 ヨシ子は性転換手術をほどこしており男心を持つ女だ、サト子は「うん。」とうなづいた、実はサト子はそのあいつが少し気にかかる存在でいた五年前別れた恋人によく似ているのだ。 サト子は二人で写した写真をとりだしながめては昔を思いだした、つぶやくサト子「・・・ヒロシ。」 そして目から何かがあふれだしていた。
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