謝罪

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昏いにほいのする羊水に眠る 有刺鉄線の光の澱から、 天秤の縁にふれれば 硝子玉の宝石の心臓の、 がらがらと云う音がする 陸に打ち上げられた 血みどろのサカナ 頸が折れた 一輪の白鷺が睨んでいる 噫、とりかえしのつかぬことをしてしまった 御免なさい、御免なさい みなもにひとしずくの波紋 御免なさい、御免なさい……
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