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少女を追いかけて走っていると、知らないうちに教室に入っていた。そこにはさっきの少女がいた。少女は長い黒髪で、この学校のと思われる制服を着ていた。直人は少女に声をかけた。
「ねぇ、この学校の生徒?」
少女は静かに答えた。
「……えぇ。見かけない子ね」
「昨日引っ越してきたんだよ。それで今日からこの学校に通うことになったんだ。よろしく」
直人がそう言うと、少女は小さく笑いながら
「フフ……そう…よろしく」
そう言った後、少女はドアの前に行き、直人に手をふって出て行ってしまった。直人も追うように廊下へ出たが、すでに少女の姿はなかった。
「名前聞くの、忘れたな…」
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