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「……ん……」
返事らしい返事が返ってこなくても仕方がなかった。
しかし何を言ってもちゃんと応答してくれなさそうだと感じた留はどうするべきか悩んだ。
用事はわりと急ぎだし、今言わないと忘れてしまうかもしれない。
―――ブチッ
だけど留がそんな事を考えていたために黙っていたら、突然電話が切れた。
…………。
「あのやろう!寝ぼけてきりやがったな!?」
留は一瞬なにが起きたのか理解できなかったが、携帯の画面を見て、通話が終了されていることに気付くとそう叫んだ。
正直にいうと結構ムカついたのだが、寝ぼけた相手を怒っても仕方がない。
さらにいえば、学校がない木葉に、こんな朝早くから電話をかけた自分に問題があるわけで。
留はそれを自覚していたために怒ることができなかった。
……仕方ない。
後でかけ直すか。
そして最終的にそういう決断をくだす。
ちなみに留が木葉に電話をしたのは、さっき電話で言われた“訓練の日にちが変更になった。”というのを伝える為であった。
説明しておくと、訓練というのは、成人していない天使が受けなくてはいけない授業のようなものだ。
天使は成人すると、天使としての義務を果たさなくてはならなくなるため、成人する前にこうして訓練を受けるのだ。
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